3Dプリンター スライサーソフトCuraの設定 3Dプリンター Ender-3で印刷する際に使用しているスライサーソフト「Cura」のよく使いそうな設定項目について記載します。 寸法誤差(公差)について 組み立てて使うパーツを印刷すると、プリンターの性能やフィラメントの材質によって寸法の誤差が生じてしまうため、パーツがかみ合わなかったりネジ穴にネジが入らないといった問題が出る。 この場合はCuraの設定で外郭->水平展開(Horizontal Expansion)の値を調整することで寸法を微調整できる。 適用範囲は水平方向(X,Y)のみ 値を大きくし過ぎたり、小さくし過ぎると、造形物の形が変わってしまうので設定値はほどほどに。 Thingverseとかで拾ってきたものを印刷する時は公差考慮して作ってないものがあるので、ネジ穴などが狭い場合は-0.1mmとかに設定して印刷している。 コーミングモード(conbing mode) オンにすると印刷物内をフィラメント引き戻し無しでノズルが移動するようになるので印刷時間が短縮される。 ただ、引き戻し動作が行われないことで、糸引きが発生しやすくなり、薄い壁など肉薄のモデルでは糸引きが目立つ場合がある。 Curaの印刷プレビューで見てみる。青線はコーミングON時の軌道、薄い青はOFF時の軌道を表している。 ON時のプレビューを見ると外壁部分を通っているのがわかる。引き戻しを行っていないためノズルから若干お漏らししながら移動しているわけだが、漏れ出たフィラメントがうまく接着しないため、ノズルがカーブを曲がる際に造形物内部に付着できず、コーミング開始点からノズル移動方向にかけて直線に糸引きが発生してしまう。 PETGを使用する場合など、糸引きに困っている場合はコーミングをOFFにするか、インフィル内だけ有効にするのが良いと思う。インフィル内だけコーミングすると、外壁付近でのコーミングは発生しないので糸引きはなくなり、インフィル内での引戻・押出時間も省略できるのでオススメ。ちなみにこのモデルの予想印刷時間はコーミングOFFで40分、コーミングONで33分、インフィルのみで35分。 コーミングOFFの時。 インフィルのみON。印刷時間短縮 また、移動距離が長い場合は引戻・押出にする設定も可能。距離の閾値が設定できる。 写真の通り、ノズルの移動軌跡が結構変化するので、結構重要な設定だと思う。 プレビューでノズルの軌跡を確認するのはとっても大事です。 ShareFacebookTwitteremail