Ender-3 エンクロージャー(保温箱)製作

 

エンクロージャー

ABSで大物を印刷する時に必須なエンクロージャーです。ABSは印刷中に反ったり割れたりしないように周辺温度を高温に維持しないといけません。
海外の人が3Dプリンタのエンクロージャ用によく使ってるikeaのlackを使って作りました。
海外の人は見栄え良くするためにアクリル板使ってかっこよく作っていますが、今回は保温重視・コスト削減のため、ベニヤで密閉しました。外から状態は見えないけど中にラズパイカメラ入れてOctopi通して監視できるので問題なし。
エアコン効かせた室温25度の部屋でベッド100度に設定した場合58度までキープしてくれます。(ポリスチレンフォーム・遮熱シート無しだと50度行くか行かないぐらいだった。)
octopiで庫内温度を確認できるようにするため温度センサーも設置。このプラグインを使ってます。(https://plugins.octoprint.org/plugins/enclosure/)

作るのが結構だるいので、こういうの作るのが面倒な人は素直にエンクロージャー付きプリンターを買いましょう。
PLAとかPETGしか使わないっていう人も不要です。
ちなみにCreality公式の簡易エンクロージャも売ってる。高いけど。
https://ja.aliexpress.com/wholesale?SearchText=Creality+enclosure

レシピ

購入品
・Ikea Lack(https://www.ikea.com/jp/ja/p/lack-side-table-white-10449909/) 999円x2個
・カットベニヤ (900x1200x2.5mm)  300円弱x2枚 ラックの4辺塞ぐ用。約450×480の板4枚作れればOK
・ポリスチレンフォーム 900x900x10mm 250円x1枚
・100均の遮熱シート 100円x2
・ネジ・ヒンジ等 多分1000円ぐらい(ヒンジ・ドアマグネットは安く抑えるためaliexpressで購入)
(・エンクロージャ内用温度センサー 110円 aliで購入)

計 約4000円ぐらい

3dプリンタ製作品
・ラック底上げパーツ(https://www.thingiverse.com/thing:3358985)
・電源をラック下に固定するパーツ(https://www.thingiverse.com/thing:3349588)
・フィラメント通す用の穴パーツ(https://www.thingiverse.com/thing:3203314)

使用工具
・電動ドライバー・ドリル
・グルーガン(発泡スチロールと遮熱シートが両面テープだとすぐ剥がれてしまうので。)
・カッター(ベニヤ2.5mmならカッターで切れる)

Ender-3 静音化

 

プリンター静音化

追記
静音化はマザーボードをskr mini e3に入れ変えるのがオススメ

室内でプリンタを使うと動作音が耳障りだったりする。うるさいのは主にモーターの動作音なので、
方法としてはモーターダンパーを取り付けるのとモータードライバを別なものに付け替えると大きく効果がある。

↓モータードライバA4988からTMC2208に換装

↓モーターダンパー取り付け

電気の専門知識なしで、金を掛けずに手軽にやるならモーターダンパーがオススメ。X,Y,Z,E4個買うのに500円あれば買える。
Y軸モーターにダンパーをつけると、厚みでベッドにぶつかるようになってしまうので、原点検出スイッチをずらすか、こういうスペーサーをあらかじめ作っておいて対応しよう。
モーター音が小さくなると、次はファンの音が目立つようになるので、徹底的に静音化を極めたいならファンを変えたり、エンクロージャを使って消音するのが良いだろう

 

Ender-3のABSプリント環境

ABSをプリントする際はフィラメント収縮による反り・積層割れ対策を徹底しなくてはならない。
試行錯誤の末、ようやく大型モデルのプリントが安定してきたので詳細を書く。
まずフィラメント。3DHeroの白ABS(透明感のある白)をよく使っている。Pxmalionより反りにくい。色的にはPxmalionの白の方が個人的に好み。欠点は割と臭い。エンクロージャの中に顔突っ込むと涙が出てくる。
Ender-3のエンクロージャはサバイバルシートで代用。室温17度、ベッド温度105度で内部55度ぐらいをキープできる。(適当にプラダンで作った保温箱より保温性能がよかった。)。被せるだけでは下が隙間だらけなので、なるべく隙間をなくすよう工夫すること。PSUは冷却できないので取り外して外部に配置。出来れば制御基板も外に置きたい所だがめんどいのでそのまま。
ベッドは3mmガラスベッド+反らないようにケープをまんべんなく吹き付ける。
この環境でノズル温度250度、ベッド105度、ノズル0.4mm、印刷速度80mm/sで比較的大きいモデルも安定してプリントできている。
追記
ちゃんとしたエンクロージャ作った

ABSの印刷にはどこでも言われているがエンクロージャ必須。保温が大事。内部温度50度ぐらいは保ったほうがよさそう。温度が高すぎるとモーターや基板がやられるので暖かい日は気を使った方が良さそう。そのうちラズパイ使って庫内温度制御できるようにしたい。
保温をしっかり行っても割れる場合は積層間接着が弱くなっているかもしれないのでノズル射出不良(ノズル内チューブの劣化等)、印刷壁を厚くする、ゆっくり印刷する等基本的な部分を見直すこと。